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ドリームカムトゥルーを待ちながら

あかにしくんとアニメとキスマイとか雑多に。

オルフェンズざっくり感想

ここ数年で一番手に汗握りながら毎週見ていた作品が、この3月で一区切りを迎えた「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」だった。

ロボットアニメがあまり得意ではないので、実はまともにガンダムシリーズを見たのは初めてで、着いて行けるか若干の不安もあったけど杞憂に終わった。何だこれは…めちゃくちゃ面白いぞ…!

ロボットものにありがちな主人公の悩み、葛藤が一切なく、ただ目的を果たすために目の前の敵を倒して行く。三日月・オーガスの狭くて歪んで、けれど奥底がキラキラしているような価値観は平凡な日常を過ごしている自分達とは遠く離れたところにいて。だからこそ、その一挙手一投足が時に非常な行動にも思えるし、神様の救いの手にも見える。悩まないから立ち止まらない、立ち止まらないからどんどん物語が加速していく。全25話でストーリーが中だるみせず、ひたすら鉄華団が駆け抜けて行く様は見ていて気持ち良くて、惹きこまれる。前回で暗い終わり方をしても次の回で必ず三日月が視聴者を底から引き上げてくれる。おかげで最終回迎える頃には立派な三日月信者になっていた。こわい。

そんな、あまり物事を深く考えない(公式設定)三日月の悩みや葛藤を引き受けているのが相棒のオルガ・イツカで。いや彼も相当グイグイ進むタイプなんだけれど、鉄華団という少年兵たちの未来の選択を決断する重要な役割を担っていて、時には足を止めそうになったこともある(し、実際立ち止まってしまったこともあったけど)。オルガの葛藤・悩みはイコール三日月のそれなんだなと。でもあくまで二人は他人だし、三日月が悩んだり葛藤する描写はないので、視聴者は引き摺られない。上手くできてるなあ。

オルガって三日月の良心みたいな存在なんですよね。でも何が皮肉かってオルガの価値観もクリュセ自治区で生き延びるために手に入れた歪なものだから傍から見ると絶望まっしぐらに見えるところ。ふたりの目的はひとつで、それに互いに引っ張られながら進んでいる。セカイ系かよ。

この二人って互いに静で動な存在だと思うんです。三日月は役に立たないとオルガに捨てられてしまう、あの場所へ連れてってもらえないと思っていて、オルガは三日月のことを凄く頼りにしている、その三日月の期待に応えなければ、いつも先頭に立って道を示す最高にカッコいいオルガ・イツカでなければいけないんだって思っている。だからこそ、最終回の「ミカ、次は何をすればいい?」って初めて三日月に問いかけるのが最高に視聴者の心を掴む。ずっとお互いにお互いの背中を追いかけていて、やっとオルガが振り向いてこっち見た、って理解したら涙が出た。ばかやろう、そのまま火星に帰って鉄華団で農場開いて幸せに暮らせよ…。

 

放送開始当初からオルガの死亡フラグオーラが半端なかったんだけど、気付けば無事一期を終えていた。(最終回の最後の最後までいつオルガの頭が撃ち抜かれるか気が気じゃなかった私)

たくさんの屍の上に生きている三日月とオルガが、今のところ(私には)幸せそうに見えるので大丈夫です。

二期が来てほしいような来てほしくないような本当に複雑な気持ち…。

 

ギャラルホルン側は、もうアインとガエリオが良いキャラしてたなあ。アインの上司への忠誠心は何だ?赤●浪士か?ってくらい真っ直ぐで、三日月と出逢わなければ、クランクの死がなければ普通に役務をこなし、生きていたんだろうなと思うと胸が痛くなる。そして最終回のガエリオは本当に悲劇の主人公だった。作画、ガエリオのあのシーンがいちばん気合入ってたんじゃ…?

最初の方は、おぼっちゃまで嫌味ったらしくて世間知らずで嫌な野郎だなあと思っていたけど、裏切りを知らず、幼馴染の最期を絶望から守り、ひとりの部下のために憂うその姿は、回を追うごとにいちばん好感度掻っ攫っていった人No.1なんじゃないだろうか。最初「チョコレートの隣の人(ⓒ三日月)」って呼んでいたのにいつからか名前呼びにまでなっていた。。

鉄華団を応援している側からすれば敵なのに、ギャラホル側の心情も丁寧に描かれているので、途中どっちが悪いことをしているのかわからなくなった。互いが互いを憎みながら弔い合戦をしている、なんて報われないな。仇なのに嫌いになれない人が多すぎるオルフェンズ。みんなでWAになって踊ろう…

 

最終話に向けて、どんどん破滅へ向かって行っているような中で、とくに24話はいくつもの命を賭けるごとに俺たちが手に入れられる報酬…未来がでかくなってく。 俺ら一人一人の命が残った他のヤツらの未来のために使われるんだ!」というオルガの言葉のもと、仲間たちが次々と特攻しては散って行く様は見ていて辛かった。まさにWWⅡのカミカゼだよ、、戦争だよ、、「いのちの糧は戦場にある」ってこういうことだったの?ってメリビットさんと一緒に頭抱えていた。

だからこそ、目的を達成した後のオルガの這ってでも、それこそ死んでも生きやがれ!」いう言葉とおやっさんの「アイツはな、ずっとこの命令を出したかったんだ。死ぬな、生きろ。」という言葉が一気にこっちを救いに&泣かせにくるんですよね…。うっ、おやっさん、この多感な少年たちの中で最後まで良い仕事してくれてありがとう。。

 

本当はもっと一人一人にスポットを当てて書きたいことあるのに、今見返してたら割と取り逃してた情報が多くて必死に集めているところなので、それが終わったあとにでも…。

 

キャストをほとんど若手で固めて、まあだからこそ他作品に人気を取られて苦労したところもあったんですけど、みんなこの作品に出られてよかったね、と何度でも思う。

若手の中だと花江くんや梅原くんが知っている顔だったんだけれど、梅原くんの中盤からの成長っぷり凄かった。見返すと、もちろん申し分ないんだけどどこか綺麗な演技しているなあという印象からどんどん青くて泥くさいユージンに入り込んでいくのがわかって。個人的にこういう役もできる人なんだなと少し見る目が変わりました。

 

遅くなりましたが、スタッフの皆さんキャストの皆さん、本当に本当にお疲れさまでした!

 

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